▼ご挨拶
はじめまして、沖縄県那覇市内の病院で心臓血管外科医師として働いている東理人(ひがしりひと)と申します。
私は心臓血管外科医として日々手術を行う傍で、予防医学や薬になる自然の薬草を皆さんに広げる活動をしています。
心臓外科医と予防医学の両方の重要性について考え始めたのは2年前、大動脈瘤破裂の緊急手術で助けられなかった患者さんを目の前にして、病気を予防することの大切さを痛感した時です。
もう少し早く健康を意識した生活を送っていれば、こんなことにはならなかったのに。。。
それがきっかけで2016年の1年間、心臓血管外科医を辞め、予防医学を学びました。
その後、2017年に沖縄にご縁をいただき、心臓血管外科医に復帰しました。
沖縄移住後、薬草などの勉強を続けていた際に、糸満市の農水苑「虹」の前田英章さんと知り合いました。
前田さんの黒糖作り体験会に参加し、実際に黒糖を作り、食べた時の感動は忘れられません。
「これは、薬になる黒糖だ。」直感的に感じた私は、前田さんを応援することにしました。
2018年のある日、私は病棟で自分の患者さんを診察していました。
ふと隣のベッドを見ると、なんと前田さんが寝ていました。
過労から体調を崩して、私の病院に入院していたのです。
後日落ち着いた時に話を聞きました、どうやら仕事面で悩んでおられるようでした。
前田さんの黒糖作りにかけるこだわりは大変なものです。実際に私も体験しているのでわかります。
黒糖の原料となるサトウキビは無農薬、無化学肥料、自然栽培で育て、それを1本1本手作業で伐採します。
サトウキビの枝を丁寧に落として圧搾し、絞り汁を薪で炊いた釜で5時間以上煮詰めていきます。
その5時間の間、釜が焦げ付かないようにずっとかき混ぜ続けます。
型に流し込み冷却してできた黒糖はサトウキビの10分の1の量まで減ってしまいます。
このように完全手作業で作るやり方は、400年前に沖縄にサトウキビ栽培を広めた沖縄三賢人の一人、儀間真常(ぎましんじょう)のやり方を踏襲したいとのこと、沖縄の大地のエネルギーを黒糖に込めたいとの思いからです。
丁寧に作れば作るほど、黒糖は美味しくなりますが、その分人手がかかります。
前田さんをはじめ農水苑「虹」のスタッフは高齢であり、体力的にも限界があります。
最近は機械で作る黒糖も多く出回っており、前田さんの黒糖はなかなか広がっていきません。
インターネットを上手く使ってマーケットを作ろうにも、前田さんたちにはそんなノウハウはありません。
このまま黒糖作りを続けていても、先細っていく。
そんな不安が前田さんを悩ませ、過労に追い込んでしまったのです。
私は前田さんの話を聞いて、何が自分にできるだろうか?と深く考えた結果、
小さなネットショップを立ち上げて身近な人に黒糖を届ける事にしました。
自分の持っているネットワークを使って一人一人に黒糖を販売しました。
すると買ってくれた皆さんが、「こんなエネルギーのこもった美味しい黒糖は初めて食べた。」
と言ってくれ、リピーターになってくれるのです。
前田さんは言います。
「三方よしの精神(買い手よし、売り手よし、世間よし)が大切だ。
黒糖の値段を上げたり、作り方を簡単にすれば、利益は出る。。
ただそれでは、世間よし。にはならない。」と。
私はこの言葉を聞いて、この黒糖の作り方を後世に残す事がとても大切で、
私はインターネットの力を使って前田さんや黒糖を応援するコミュニティを作ると決めました。
そして、この黒糖の力で人々の健康を守りたいのです。
どうかこの黒糖が、皆様に幸せをもたらしますように。